What Next for Oil After Surprise OPEC+ Cuts? Try $100 a Barrel
かつては、サウジアラビアは中東における最大の産油国としてOPECにおける発言力が大きく、且つ親米政権として米国の意向に沿う方向でOPECを牽引していました。
つまり、OPECの意思決定には米国が間接的に関与していたわけですが、このような状況はロシアを始めとする非加盟国が加わったOPEC+に改変されてから払拭されました。
メンバーのうちロシアが最大の産油国となっただけでなく、サウジの米国離れが顕著となってきたことも大きな要因です。
OPEC+に加わる前は、ロシアはOPECの方針に従う理由はないので、自国の利益となるように常に動いていました。原油価格を抑制するためにOPECが減産するような局面では、高価格のメリットを最大限享受すべく増産するといった動きです。
今は同じOPEC+のメンバーとしてミスマッチはないかもしれませんが、最大の産油国としての発言力を有するロシアが意思決定に影響を及ぼす一方で、メンバー増加でサウジの発言力は低下していることになります。
サウジが米国と距離を置き始めたことは今に始まったことではないものの、先日の中国斡旋によるイランとの国交回復は、米国離れが決定的であることを象徴する出来事でした。
Saudi Arabia and Iran Agree to Restore Ties, in Talks Hosted by China
反米を軸とするロシア・中国・イランのグループにサウジが加わったと見ることもできますが、多極化時代に向けて極となる可能性のある国々と向き合うことを選んだのだろうと思われます。
もちろん、脱炭素という時代の流れから欧米が石油依存社会から変質しようとしている危機感も背景にあるでしょう。
いずれにしろ、今回の決定は産油国が原油価格を今後も高く維持するであろうことと、欧米の意向が働く余地がないことを意味します。(原油価格はOPEC+の方針のみによって決まるものではないので、思惑通りに高く維持できるかは別問題です)
今回の決定は実際の産油量にあわせた減産方針にすぎないと見る向きもありますが、需要の落ち込みに応じた価格の下落は望まないという産油国のメッセージと見るべきです。
価格が下落すれば欧州向け原油の米国シェアを奪うことができるはずですが、脱炭素を掲げている欧米に利するような行動を取るつもりはないと意思表示していることにもなります。
ロシアに科した経済制裁に対する意趣返しという側面もあるかもしれません。
原油価格が高くなるほど脱炭素の動きも加速すると考えられますが、どちらにしても経済にとってはコスト高として跳ね返ってきます。


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