これまでに何度か休戦交渉が行われてきましたが、人質が全員返されない限り強気の姿勢を崩せないイスラエル側の国内事情もあって交渉は芳しくない進展で、結局折り合いがつかないまま休戦がいまだ実現していません。
頓挫したと思われた休戦交渉ですが、ここにきてまた動きが出てきたようです。
まだ予備交渉の段階ですが、カタールの仲介で話し合いが行われていると報道されています。
'Breakthrough' heightens hopes of Gaza ceasefire deal
これまでは休戦交渉に消極的であったイスラエルですが、ここにきて姿勢を変えさせるだけの状況変化があったと考えられます。
ガザにおける軍事行動ばかりが目立ちますが、現在イスラエルは各方面の武装組織からの攻撃に晒されています。
レバノン国境からはヒズボラ、紅海方面からはフーシ派が主なところです。
ヒズボラは、ハマスがイスラエルに攻撃を仕掛けた直後から歩調を合わせるようにレバノン国境より攻撃を行っています。
当初は小競り合い程度のものでしたが、攻撃規模が段々拡大しており、先週時点では一晩に200発のミサイルがイスラエルに撃ち込まれました。
イスラエルのミサイル迎撃システム「アイアンドーム」が対処できているので、被害自体は最小限に抑えられています。
しかし、規模がさらに拡大するようであれば鉄壁を誇るアイアンドームと言えども対処できなくなると懸念されています。
ハマスはガザの中に封じ込められているため攻撃継続能力は限られていますが、ヒズボラはそのような制約がないためイランからいくらでも支援を受けられる状態です。
イラン次期大統領マスード・ぺゼシュキアンも当選後早速にヒズボラ支援の方針を再確認しています。
Iran's president-elect reaffirms policy towards Israel
つまり、イスラエルとしては軍事力をヒズボラ対応に振り向ける必要に迫られており、休戦がそのための手っ取り早い選択肢となっているということです。
イスラエルがこれまでよりも休戦に向けて歩み寄ることが期待されますが、ハマス側は逆にイスラエルの足元を見て休戦交渉を引き延ばすことも考えられます。
もし休戦が実現すればガザ市民にとっては朗報ですが、イスラエル・ヒズボラ間でより大きな紛争に突入する前触れとなる可能性があるため中東方面のリスクは依然として高いと見るべきでしょう。


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